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SBARで優先順位を決める申し送りの伝え方

看護学生
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こんにちは、ユウ塾長です。申し送りで「どれも大事に見えて、何から伝えればいいの?」と迷ったことはありませんか?情報を省きすぎても心配ですし、全部伝えようとすると要点が見えにくくなりますよね。今回は、SBARを使って優先順位をつけ、次の行動につながる情報に絞る方法を整理します。

結論:患者さんの変化と、次に必要な行動を先に伝える

申し送りでは、患者さんに今起きている重要な変化と、受け手にしてほしい行動を優先して伝えます。緊急性や重症化の可能性が高い場合は、背景を詳しく説明する前に、その危険性をはっきり伝えてください。

情報を整理するときは、SBARの順に考えるとスムーズです。

  • S(状況):今、何が起きているか
  • B(背景):今回の問題に関係する経過や情報
  • A(評価):確認できた事実と、自分の見立て
  • R(提案・依頼):次に何をしてほしいか

背景をすべて並べる必要はありません。「この情報がないと、受け手が安全に判断・行動しにくいか」を目安に、必要なものを選びましょう。

急変時は、SBARをきれいに完成させることより、必要な報告や応援要請を遅らせないことが大切です。まずは「何が起きているか」と「次に必要な行動」を伝えてくださいね。

この記事の読了時間

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この記事でわかること

この記事では、次のポイントを紹介します。

  • 申し送りで優先順位を決めるときの考え方
  • SBARの各項目に入れる情報の絞り方
  • 急変時と通常の勤務交代で伝え方を変えるポイント
  • 看護学生が報告するときに意識したいこと

結論の根拠:SBARは伝える順番を整理する方法

東京医療保健大学の紀要では、SBARを状況・背景・アセスメント・推奨する行動に分けて伝える方法として紹介し、緊急時や日常の多職種間の情報伝達に活用できるものとして扱っています。また、看護学生の情報伝達に関する教育資料では、伝える情報を整理し、簡潔に伝える学習の意義が取り上げられています。

福岡県医師会の資料では、相手が必要とする情報を優先し、SBARで伝える順番を整理する考え方が示されています。つまり、申し送りは「自分が話したい順」ではなく、受け手が患者さんの状態を理解し、次の対応を判断するために必要な順で組み立てるのがポイントです。

なお、今回確認できた資料は大学紀要や医師会資料などで、SBARの公式ガイドラインや、すべての施設に共通する数値基準は確認できていません。ここではSBARを、情報を整理して伝えるための枠組みとして紹介します。施設の手順や報告基準がある場合は、それに従ってくださいね。

SBARで情報を絞るコツ

S:まず「何が起きているか」を伝える

最初に、患者さんと問題を短く示します。急いで対応が必要なときは、その緊急性も先に伝えましょう。

たとえば、

「緊急の報告です。Aさんの意識が15時から急に低下し、呼びかけへの反応が弱くなっています。」

というように、状況から話し始めます。

「朝から元気がなくて、食事もあまり取れず、昨夜も眠れていないようで……」と経過を先に並べると、受け手が何を優先して聞くべきか分かりにくくなることがあります。まずは主な問題を一文にしてみましょう。

B:今回の問題に関係する背景だけを選ぶ

Bでは、入院理由や既往歴、治療、直近の処置などから、今の問題を理解するのに必要な情報を選びます。

たとえば呼吸状態の変化を報告するなら、呼吸器の病歴や酸素の使用状況、直近の治療などが関係するかもしれません。一方、今回の問題に関係しない既往歴まで読み上げる必要はありません。

迷ったときは、「この背景を知らないと、今の状態の受け止め方が変わるか」と考えてみてください。

A:観察した事実と、自分の評価を分ける

Aでは、バイタルサインや症状、意識、観察所見など、実際に確認した情報を伝えます。そのあとに、自分がどう考えているかを添えます。

たとえば、「体温が上がっている」は観察した事実です。「感染の悪化が心配です」は看護師としての評価です。この2つを分けると、受け手が状況をつかみやすくなります。

数値を伝えるときは、現在の値だけでなく、患者さんの普段の状態や直前の値との違いも、分かる範囲で添えましょう。「血圧が低めです」だけで終わらず、具体的な値や変化の経過を伝えると、受け手が判断しやすくなります。

R:次にしてほしいことを具体的にする

Rでは、相手に何をしてほしいのかを明確に伝えます。「お願いします」だけでは、依頼の内容や期限が分かりにくいことがあります。

たとえば、

「呼吸状態の変化が心配です。至急診察をお願いします。酸素投与についても指示を確認したいです。」

のように、必要な対応を具体的にします。

通常の勤務交代なら、次の勤務者に依頼したい観察や対応を整理します。再測定や再評価のタイミング、症状が悪化したときの報告先など、決まっている内容ははっきり伝えましょう。

優先順位は「危険性」と「次の行動」で考える

情報をどれから伝えるか迷ったら、次の順で整理してみてください。

  1. 生命に関わる、または急な変化があるか
  2. 患者さんの普段の状態から大きく変わっているか
  3. 次の勤務者が対応・観察する必要があるか
  4. 未実施・変更・保留になっている事項があるか

急変や緊急性が高い状況では、SBARを順番どおりに完成させてから報告しようとしないでください。まず危険な状態を伝え、必要な応援や診察につなげます。その後に、経過や背景を補足しましょう。

通常の申し送りでは、状態変化だけでなく、次の勤務帯で必要なケア、未実施の検査や処置、保留中の内容なども整理します。実施済みの情報をすべて読み上げるより、次の人が何を引き継げば安全にケアを続けられるかを考えるのがコツです。

申し送り前に使える短い整理メモ

話す前に、次の項目を一度メモにしてみると、内容を絞りやすくなります。

S:今起きている問題・緊急度
B:問題に関係する背景
A:確認した事実・自分の評価
R:依頼する行動・対応の時期

さらに、話し終えたあとに「誰が、いつ、何をするか」が明確になっているかを確認しましょう。必要な行動が決まっていなければ、もう一度すり合わせてください。

SBARは、観察や判断、記録の代わりではありません。情報を伝えたあとも、患者さんの状態に応じた再評価を続けることが大切です。

看護学生が報告するときのポイント

看護学生は、判断に自信が持てないときもありますよね。その場合も、報告をためらわず、何を見て、何が心配なのかを伝えてみてください。

  • 最初に「何が起きているか」を一文で伝える
  • 数値は、普段の値や前回値との違いも意識する
  • 観察した事実と、自分の考えを分けて話す
  • 背景は、今の問題に関係する内容に絞る
  • 「何を、いつまでにしてほしいか」を具体的にする
  • 緊急性があると感じたら、情報を整えきる前に指導者や看護師へ知らせる

学生が行える報告や対応の範囲は、学校や実習先のルールに従ってください。まずは自分が確認した事実を正確に伝え、判断に迷う点もそのまま相談しましょう。

ユウ塾長が申し送りを考えるとき

申し送りを学ぶとき、私は「背景も全部話さないと、相手に伝わらないのでは」と考えがちでした。ところが、情報を足していくほど、肝心の変化や依頼が後ろに隠れてしまうことがあります。

勤務交代の場面を思い浮かべてみてください。患者さんにいつもと違う変化があり、次の勤務者へ伝えたいこともいくつかある。入院後の経過や既往歴をどこまで話すか迷いながら説明しているうちに、いちばん伝えたい状態の変化や、次にお願いしたいことが後になってしまうことがあります。

そこで、報告を組み立てるときは、まず「今いちばん伝えたいことは何か」を一文にしてみます。そのあとで、背景を足し、最後に次の行動を確認する。こうすると、必要な情報を残しながら、話の道筋を整えやすくなりました。

今は、情報を減らすこと自体が目的ではなく、受け手が患者さんの状態を理解し、次に動ける形にすることが大切だと考えています。

まとめ

申し送りで優先したいのは、患者さんに今起きている重要な変化と、次に必要な行動です。

SBARを使うときは、状況を先に伝え、背景は問題に関係するものに絞りましょう。観察した事実と自分の評価を分け、最後に具体的な依頼を伝えると、次の対応につながりやすくなります。

急変時は、きれいに情報を並べることより、必要な報告や応援要請を遅らせないことが優先です。まず一文で「何が起きているか」を伝えるところから始めてみてくださいね。

FAQ

申し送りでは、患者さんの情報をどこまで伝えればよいですか?

次の勤務者が安全にケアを続けるために必要な情報を伝えます。今回の問題に関係する背景や、次に必要な観察・対応を中心に整理しましょう。

SBARの順番どおりに話せないときは、どうすればよいですか?

急変や緊急性がある場合は、順番を完成させることより、危険な状態を早く伝えることを優先してください。まず状況と必要な応援を伝え、そのあとで背景を補足します。

判断に自信がない場合も報告してよいですか?

はい。確定した判断を伝える必要はありません。確認した事実と「何が心配なのか」を分けて伝え、指導者や看護師に相談してください。

参考文献

  • 東京医療保健大学紀要「看護学生における情報伝達エラーを回避する能力の育成をめざした…」資料PDF
  • 東京医療保健大学紀要「看護学生のSBARを活用した演習による情報伝達の意義と…」資料PDF
  • 福岡県医師会「訪問看護の多職種連携での連絡のコツを掴む」資料PDF

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