夜勤前後の仮眠は何分がいい?看護師・看護学生が知っておきたい仮眠の取り方
こんにちは、ユウです。
みなさんは、夜勤前や夜勤中の仮眠を「何分くらい取るのがよいのだろう」と迷ったことはありませんか?
30分では短すぎる気がする一方で、長く寝ると起きたあとにぼんやりすることもありますよね。夜勤が終わったあとも、帰宅してすぐに寝るのか、夜まで起きているのか悩むところです。
今回は、夜勤前・夜勤中・夜勤後に分けて、仮眠の目安と考え方、看護師・看護学生が実践するときのポイントについて解説します。
結論:夜勤前は90〜120分、夜勤中は15〜20分が実践上の目安
夜勤前後の仮眠は、長さだけでなく「いつ」「何のために取るのか」で考えることが大切です。
夜勤前は90〜120分、夜勤中は15〜20分を基本の目安にして、夜勤後は一律に決めないという整理が分かりやすいです。
- 夜勤前:90〜120分程度
睡眠不足を補いながら、起床後のぼんやり感を抑えることを目指す - 夜勤中:15〜20分程度
眠気や集中力の低下を抑えるための短時間仮眠 - 夜勤中に長めに休める場合:60分前後も候補になる
ただし、起床後の睡眠慣性に注意が必要 - 夜勤後:一律の時間を決めず、帰宅時の安全とその日の睡眠計画を優先する
ざっくり言うと、夜勤前は「睡眠不足の補正」、夜勤中は「眠気対策」として仮眠を使い分けます。
ただし、仮眠を取れば必ず安全に働けるという意味ではありません。勤務先の休憩ルールや夜勤体制、本人の体調を優先して考えてください。
想定読了時間
約12分
この記事でわかること
この記事では、次の内容を解説します。
- 夜勤前・夜勤中・夜勤後の仮眠時間の目安
- 仮眠が短すぎても長すぎても一律に最適とはいえない理由
- 睡眠慣性とは何か
- 看護師・看護学生が仮眠を取るときの実践ポイント
- 夜勤後の仮眠を考えるときの注意点
根拠:仮眠は眠気や疲労感の軽減に役立つ
夜勤に関連した研究では、仮眠によって眠気や疲労感が軽減し、覚醒水準の維持につながることが示されています。
ただし、仮眠時間が長ければ長いほどよい、というわけではありません。
30分・90分・120分など、複数の仮眠条件を比較した研究では、仮眠時間が長いほど実際に眠れる時間は増える一方で、睡眠効率や起床後の状態は条件によって異なりました。
つまり、仮眠は「長さ」だけでは評価できません。
- 実際にどのくらい眠れたのか
- 起きたあとにすっきりしているのか
- 眠気や疲労感が軽くなったのか
- その後の勤務に影響しないか
このような点を含めて考える必要があります。
広島大学の研究成果紹介でも、1回で長く眠る方法だけでなく、仮眠を2回に分けることで眠気や疲労感の低減につながったことが報告されています。
ただし、大学による研究成果紹介は研究内容の要約です。具体的な数値や研究条件を詳しく引用する場合は、原著論文を確認する必要があります。
詳しい解説
夜勤前の仮眠は90〜120分を目安にする
夜勤前の仮眠は、夜間の勤務に備えて睡眠不足を補うことが主な目的です。
この場合、数分だけ目を閉じる短時間仮眠よりも、ある程度まとまった時間を確保することが考えられます。
調査結果では、夜勤前の仮眠について90〜180分という目安が紹介されることもあります。一方で、学術論文や看護系の解説をもとに考えると、まずは90分前後〜120分程度が扱いやすい目安です。
90〜120分が目安になる理由
睡眠中は、浅い眠りだけでなく、深い眠りやレム睡眠など、いくつかの段階を行き来しています。
約120分の仮眠は、睡眠の一つの周期を考慮した時間として紹介されています。睡眠不足を補いながら、起床後の状態とのバランスを取る考え方です。
ただし、90分間ベッドに入ったからといって、90分すべて眠れるとは限りません。
- 寝つくまでに時間がかかる
- 夜勤前の緊張で眠れない
- 生活リズムが乱れている
- 目覚ましが気になって浅い眠りになる
このようなこともあります。
そのため、「必ず120分眠らなければならない」と考えすぎる必要はありません。夜勤前に眠れる環境をつくり、90〜120分程度の休息時間を確保するという考え方が現実的です。
夜勤中の仮眠は15〜20分程度が使いやすい
夜勤中の短時間仮眠は、主に眠気や集中力の低下を抑える目的で行います。
この場合は、15〜20分程度が実践上の目安になります。
短時間仮眠のメリットは、起きたあとに深い眠りから無理に起こされる可能性を抑えやすいことです。
夜勤中に長く眠ると、疲労感は軽くなるかもしれません。しかし、起床直後に頭がぼんやりしたり、判断力が戻るまで時間がかかったりすることがあります。
この起床後のぼんやり感を、睡眠慣性といいます。
ざっくり言うと、睡眠慣性は「寝起きの脳がまだ十分に目覚めていない状態」です。
そのため、夜勤中の仮眠では、次の点を考える必要があります。
- 短時間で切り上げるのか
- 長めに休める勤務体制なのか
- 起床後にどのような業務があるのか
- 休憩後に覚醒するための時間を取れるのか
夜勤中に60分前後の仮眠を取る場合
2交代制の長時間夜勤などでは、60〜90分程度のまとまった仮眠が有効と整理されることがあります。
また、夜勤時の覚醒水準を調べた研究では、夜勤前半は20分を超える仮眠、夜勤後半は約60分の仮眠が、仮眠後の覚醒維持に役立つ可能性が示されています。
ただし、これは「夜勤中は必ず60分寝るべき」という意味ではありません。
長めの仮眠では、次のような点に注意が必要です。
- 起きた直後に眠気が強く残ることがある
- 仮眠後すぐに重要な業務を行う可能性がある
- 休憩時間だけでなく、起床後の切り替え時間も必要になる
- 夜勤の前半・後半で効果が異なる可能性がある
したがって、長めの仮眠を取る場合は、施設の勤務体制に合わせて、休憩後の業務や役割分担まで含めて考えることが大切です。
「短時間」と「長め」の使い分け
夜勤前後の仮眠は、次のように考えると整理しやすくなります。
| 仮眠を取る場面 | 目安 | 主な目的 |
|---|---|---|
| 夜勤前 | 90〜120分程度 | 睡眠不足の補正 |
| 夜勤中 | 15〜20分程度 | 眠気・集中力低下の抑制 |
| 夜勤中にまとまって休める場合 | 60分前後 | 疲労軽減・覚醒水準の維持 |
| 夜勤後 | 一律に決めない | 帰宅時の安全と睡眠負債の調整 |
ここで注意したいのは、夜勤前の仮眠と夜勤中の仮眠では、目的が違うことです。
夜勤前は、できるだけ睡眠を補いたい時間です。
一方、夜勤中は、勤務中の眠気や集中力低下を抑えることが中心になります。
「仮眠だから全部同じ」と考えず、目的ごとに時間を変えると、実践に結びつけやすくなります。
夜勤後の仮眠は、一律の正解を決めにくい
夜勤後の仮眠については、「何分が最適」と一意に決める十分な根拠は、今回確認した資料では得られていません。
夜勤後は、まず帰宅時の安全を考える必要があります。
強い眠気がある状態で帰宅することになる場合は、無理に移動せず、休憩や仮眠を取る必要があることもあります。特に、自分で車を運転する場合は、眠気を軽く見ないことが重要です。
一方で、夜勤後に長時間眠ると、その日の夜に眠れなくなり、次の睡眠リズムに影響する可能性もあります。
そのため、夜勤後は次のように考えます。
- 帰宅時に安全に移動できる状態か
- 夜勤中にどの程度眠れたか
- その日の夜にいつ眠る予定か
- 翌日に勤務があるのか
- 現在の眠気や疲労感がどの程度か
夜勤後の仮眠は、「とにかく長く寝る」ではなく、安全に帰宅することと、その後の睡眠をどう組み立てるかを合わせて考えるのが実務的です。
看護師・看護学生が仮眠を取るときの実践ポイント
1.仮眠の目的を先に決める
仮眠前に、次のどちらが目的なのかを考えてみましょう。
- 睡眠不足を補いたい
- いまの眠気を軽くしたい
睡眠不足の補正が目的なら、夜勤前の90〜120分程度の仮眠が候補になります。
勤務中の眠気対策が目的なら、15〜20分程度の短時間仮眠が候補になります。
目的が曖昧なままだと、短すぎたり、反対に長く寝すぎたりしやすくなります。
2.仮眠の長さではなく、実際の睡眠時間を考える
「90分休憩できる」といっても、着替えや準備、寝つくまでの時間があります。
そのため、休憩時間すべてが睡眠時間になるわけではありません。
仮眠の記録をつける場合は、ベッドに入った時間だけでなく、次の点を振り返ると、自分に合う仮眠方法を考えやすくなります。
- 寝つくまでの時間
- 実際に眠れた時間
- 起床後の眠気
- その後の疲労感
3.仮眠後すぐの状態を確認する
仮眠から起きたら、すぐに通常どおり動けるとは限りません。
特に長めの仮眠後は、睡眠慣性によるぼんやり感が残ることがあります。
施設の手順に従いながら、起床後の自分の状態を確認し、必要であれば申し送りや業務の開始までに切り替えの時間を取ります。
仮眠後すぐに、患者さんの状態変化への対応や薬剤に関する確認など、注意を要する業務がある場合は、休憩の取り方をスタッフ間で調整できると安心です。
4.休憩を「取れる人だけが取るもの」にしない
夜勤中の仮眠は、個人の頑張りだけで解決するものではありません。
患者さんのケアやナースコールが重なると、休憩に入りにくいこともありますよね。
しかし、休憩を取る時間や順番が決まっていなければ、結果的に誰も十分に休めないことがあります。
夜勤前の情報共有で、次の点を確認しておくと、仮眠を取りやすくなります。
- どの時間帯に仮眠を取るのか
- 休憩中の業務を誰が担当するのか
- 起床後にどの業務へ戻るのか
筆者の体験談
私が看護師をしていた頃、夜勤前に仮眠を取ろうとしても、なかなか眠れない日がありました。
「今日は夜勤だから寝ておかなければ」と思うほど、時計が気になってしまうのです。布団に入っても眠れず、結局、目を閉じて休んだだけで出勤することもありました。
ある日の夜勤では、夜中の休憩で先輩看護師から「少し休んできたら」と声をかけられました。
私はそのとき、「まだ大丈夫です」と答えました。業務も残っていましたし、眠気もそれほど強くないと思っていたからです。
ところが、明け方になると、記録を書いている途中で同じ文章を何度も読み返していることに気づきました。患者さんのところへ行くと、普段より自分の動作がゆっくりになっているようにも感じました。
そのとき初めて、「眠くなってから休もう」と考えていたことに不安を感じました。
先輩に相談すると、短時間でもよいから休憩に入り、起きたあとにすぐ業務へ戻らず、少し頭を切り替える時間を取るように言われました。
その後は、夜勤前に眠れなかった日でも、休める時間があれば横になるようになりました。眠れないことを失敗と考えるのではなく、休息の時間を確保すること自体に意味があると思えるようになったのです。
今振り返ると、私は「仮眠は長く眠れなければ意味がない」と考えすぎていたのだと思います。夜勤前と夜勤中では仮眠の目的が違うことを知ってから、休憩の取り方を少し柔軟に考えられるようになりました。
ここで紹介した体験談は、医学的根拠を示すものではありません。仮眠の目安や睡眠慣性については、本文の根拠や勤務先のルール、当日の体調と合わせて考えてください。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめると、次のとおりです。
- 夜勤前の仮眠は90〜120分程度が実践上の目安
- 夜勤中の短時間仮眠は15〜20分程度が使いやすい
- 夜勤中に60分前後の仮眠を取る場合は、起床後の睡眠慣性に注意する
- 仮眠は長ければよいのではなく、目的に合わせて考える
- 夜勤後は、帰宅時の安全とその日の睡眠計画を優先する
- 仮眠後にすぐ重要な業務を行う場合は、勤務体制や切り替え時間も確認する
ざっくり言うと、夜勤前は90〜120分、夜勤中は15〜20分を基本の目安にして、夜勤後は一律に決めないという整理が分かりやすいです。
ただし、仮眠の効果や適した時間には個人差があります。実際の休憩方法は、勤務先のルール、夜勤体制、その日の体調を優先してください。
FAQ
Q1.夜勤前に30分しか仮眠できない場合は意味がありますか?
30分しか取れないからといって、必ずしも無意味というわけではありません。
ただし、今回確認した資料では、夜勤前は90〜120分程度の仮眠が扱いやすい目安とされています。30分しか確保できない場合は、無理に長く寝ようとせず、休める時間を確保することを優先します。
Q2.夜勤中は1時間寝たほうが、15分より疲れが取れますか?
長めの仮眠は疲労軽減に役立つ可能性がありますが、起床後に睡眠慣性が残ることがあります。
15〜20分程度の短時間仮眠は、眠気や集中力低下を抑える目的で使いやすい方法です。どちらがよいかは、勤務時間、仮眠後の業務、休憩体制によって変わります。
Q3.夜勤後は帰宅してすぐ寝るべきですか?
一律に「すぐ寝るべき」とは決められません。
まずは、眠気が強い状態で安全に帰宅できるかを考えます。そのうえで、夜勤中にどの程度眠れたか、その日の夜にいつ眠る予定かを含めて、仮眠の取り方を調整します。
Q4.夜勤前に眠れないときはどうすればよいですか?
眠れないことだけに意識を向けると、かえって焦りが強くなることがあります。
90〜120分眠ることを目標にしつつも、実際には眠れない日があることを前提に、横になって休む時間を確保するという考え方もできます。強い眠気や体調不良がある場合は、無理をせず、勤務先の上司や責任者へ相談してください。
Q5.仮眠を取れば、眠気が強くても勤務を続けて大丈夫ですか?
仮眠は眠気や疲労感の軽減に役立ちますが、すべての眠気や疲労を解消するものではありません。
仮眠後も強い眠気が続く場合や、勤務に不安を感じる場合は、自己判断だけで抱え込まず、勤務体制や業務内容について相談することが必要です。
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