ナイチンゲールといえば、
近代看護の生みの親として有名ですが、
どんなことを言っていたのか知っていますか?
これを知ることで、看護の根本的な考え方が分かります。
看護の定義
1.看護師は世話人?
看護師に対して、一般の人は非常に狭い理解をしています。
多くの人が、看護師は病院で患者の世話をする人と考えています。
もちろん、こうしたことも大切ですが、
看護師の仕事は患者のお世話だけではありません。
看護の世界で、知らない人はいないと思いますが、
近代看護の生みの親と言われるイギリス人で
フローレンス・ナイチンゲール(1820-1910)という人がいます。
2.ナイチンゲールの看護の定義
ナイチンゲールは看護者を次のように定義しました。
「看護者とは、他者の健康を預かる全ての人を指す。
看護がすべきことは、自然が患者に働きかけるための
最善の条件下に患者を置くことである。
看護者は患者に全人的なケアを行う。」
と言われても、ちょっと理解が難しいですよね。
これを理解するには、3つのキーワードがあります。
それは、「自然」、「生活」、「生命力」です。
これらは、ナイチンゲールが強調している事柄です。
3.自然・生活・生命力
ナイチンゲールが大切にした3つのキーワードとその意味を知っておきましょう。
具体例も入れたので分かりやすくなっていると思います。
「自然」
ナイチンゲールが強調したのは、人間が持っている「自然」であり
「自然治癒力」や「生命の法則」と呼ぶものです。
たとえば、ちょっとした切り傷であれば、自然に治りますよね。
針で縫ったり、接着剤でくっつけたりしませんよね?
それは人間の生き方を左右する本質的なテーマとつながっているものです。
「生活」
人間は「生活」のあり方によって、
健康にもなり、逆に不健康にもなっていきます。
運動習慣、食生活、飲酒、タバコなどなど。
つまり、ナイチンゲールは”病気は生活が創る”という発想を大事にしたのです。
「生命力」
この生命力とは、その人に自然の中で与えられたものであり、
生命活動を営む根源的な力となるものです。
また、「生命力」は、人間が作り上げた「生活」や「社会」の中で
総合的な影響を受けて形成されます。
だから、日常~社会生活まで自立できるような援助が必要だという事です。
ユウのアドバイス
これら3つのキーワードは、ナイチンゲールが生きていた1800年代に
医療技術や治療環境、治療方法など、まだ十分な医療を受けることができなかった
という背景のもとに生み出された看護の根本的な考え方だということを知っておいてくださいね。
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