こんにちは、ユウ塾長です。退院後の通院について、「受診先も日付も伝えたはずなのに、患者さんが迷ってしまった」という場面に困ったことはありませんか?複数の診療科に通う場合は、予定や持ち物が混ざりやすいですよね。今回は、受診先・受診日・持参物を患者さんに分かりやすく整理して伝える方法を一緒に考えていきます。
結論:受診先・受診日・持参物を一枚にまとめ、本人の言葉で確認する
退院後の通院説明では、「どこへ・いつ・何を持って行くか」を一枚の一覧表にまとめ、患者さん本人が説明できるか確かめることが基本です。
複数の診療科や医療機関に通う場合は、受診先ごとに予定を分けて整理しましょう。予約票や退院時の案内と照らし合わせ、受診日や受付時刻、検査前の指示に食い違いがないかを確認します。持参物や受付方法は医療機関によって異なるため、各医療機関からの案内を優先してくださいね。
この記事を読む時間の目安
約8分
この記事でわかること
この記事では、次のポイントを解説します。
- 受診先・受診日・持参物を一覧表にまとめる方法
- 説明後に患者さんの理解や実行可能性を確かめる方法
- 退院サマリーや外来・地域職種への情報共有で意識したいこと
- 看護師・看護学生が退院前に確認したい項目
結論の根拠:初回受診につながる情報を、病棟から外来へ渡す
退院後の支援は、退院時の説明だけで終わるものではありません。病棟看護師の退院支援を扱った研究では、退院後の生活を見据えて院内の関係職種から情報を集め、院外の関係職種へ共有することが重要とされています。
病棟と外来の継続看護に関する調査では、病棟・外来看護師の約半数が、退院後の初回受診日や継続看護を意識して退院サマリーを作成、または確認していました。また、外来看護師は経過の要約だけでなく、次に必要となる具体的な情報も求めているとされています。
さらに、退院後訪問指導を扱った研究では、病院と訪問看護ステーションの間で利用者の情報を共有する必要性が示されています。
今回確認できた情報源には、「受診先・受診日・持参物」の全国共通様式は示されていません。そのため、一覧表は実務上の整理方法として活用し、具体的な持参物や受付方法は、退院先の医療機関の案内に合わせましょう。
まずは「どこへ・いつ・何を」を分けて整理する
口頭で一度に説明すると、患者さんにとっては情報が多くなりがちです。まずは、受診先・受診日・持参物を分けて整理してみましょう。
| 確認すること | 記載する内容 |
|---|---|
| 受診先 | 医療機関名、診療科、受診場所、受診目的 |
| 受診日 | 年月日、曜日、受付時刻、診察時刻、予約の有無 |
| 検査・指示 | 検査の有無、食事や服薬に関する指示 |
| 持参物 | 医療機関の指定に沿った診察券、予約票、書類、お薬手帳など |
| 連絡方法 | 予約変更時や、受診日を待たずに相談したい場合の連絡先 |
「退院後に受診」「来週ごろ」では、患者さんが予定を決めにくいことがあります。可能な範囲で、年月日・曜日・時刻まで記載しましょう。
複数の受診予定がある場合は、診療科ごとに行を分けると見やすくなります。たとえば、次のような形です。
| 日付 | 受診先・診療科 | 目的・検査 | 受付時刻 | 持参物・注意事項 |
|---|---|---|---|---|
| 6月10日 | ○○病院 外科 | 術後の診察 | 9時 | 診察券、予約票、お薬手帳 |
| 6月17日 | ○○クリニック 内科 | 薬の相談 | 10時30分 | 診察券、薬の一覧、血圧記録 |
この表はあくまで記載例です。実際の予定や持参物は、予約票や医療機関の指示と照らし合わせてくださいね。
受診先は「病院名」だけで終わらせない
医療機関名に加えて、診療科や受診場所、受診目的も確認します。外来受付なのか、検査室へ先に行くのかなど、当日の動きが分かる情報があれば一緒に記載しましょう。
また、受診の目的を短く添えると、患者さん自身が予定を区別しやすくなります。「術後の確認」「検査結果の説明」「薬について相談」など、患者さんに伝わる言葉でまとめてみてください。
受診日は予約票と照らし合わせる
受診日だけでなく、受付時刻と診察時刻、検査の有無も確認します。検査前に食事や薬の指示がある場合は、患者さんへの説明と書類の内容が一致しているか、担当医などに確認しましょう。
予約がまだ決まっていないときは、「退院後に予約してください」と伝えるだけでは不十分な場合があります。患者さんが予約するのか、病院側が手配するのか、予約変更が必要なときはどこへ連絡するのかまで明確にしておくと安心です。
持参物は医療機関の案内に合わせる
持参物は医療機関によって異なります。一般的な候補をそのまま一律に伝えるのではなく、予約票や退院時の案内を確認してから記載してください。
確認する候補には、診察券、マイナンバーカードまたは健康保険証、予約票、退院時書類、お薬手帳、現在使用中の薬、血圧・体重・血糖などの記録があります。必要なものだけを選び、患者さんが「何を持って行けばよいか」を迷わない形に整えましょう。
薬の変更があった場合は、薬の名前や飲み方が分かる状態で受診できるようにします。患者さんが薬の扱いに迷っているときは、自己判断で中止・再開しないように伝え、必要に応じて医師や薬剤師に確認してください。
説明したら、患者さんの言葉で確かめる
説明が終わったら、「分かりましたか?」と聞くだけでなく、患者さん自身に予定を説明してもらいましょう。たとえば、次のように尋ねます。
- 「退院後、最初にどこへ行きますか?」
- 「受診日はいつですか?」
- 「当日は何を持って行きますか?」
- 「予約を変更したいときは、どこへ連絡しますか?」
患者さんが答えにくそうなときは、理解力だけの問題と決めつけないことが大切です。説明する情報が多すぎないか、文字が小さくないか、予定表が見にくくないかも見直してみましょう。
視力や聴力、認知機能、言葉でのやりとりに難しさがある場合は、文字の大きさや伝え方を調整したり、本人の同意を得て家族にも説明したりします。家族や支援者が関わる場合も、患者さん本人と同じ予定を把握できているか確認してくださいね。
受診予定だけでなく、受診までの支援も共有する
通院予定を伝えるときは、受診日まで患者さんが行うことや、次回受診を待たずに連絡する症状についても、疾患や処置に応じて整理します。症状ごとの対応は一律に決めず、医師の指示や退院時の説明に沿って伝えましょう。
退院サマリーや看護連絡では、「退院後フォロー」とだけ記載するのではなく、外来で確認してほしい内容を具体的にします。たとえば、患者さんが自宅で行っている処置に不安があること、薬の変更に戸惑っていること、通院手段がまだ決まっていないことなどです。
訪問看護やかかりつけ医など、地域の関係職種が関わる場合は、必要な情報が共有されているかも確かめましょう。退院後の生活や支援状況が外来へ伝わることで、次の受診で確認したいことが分かりやすくなります。
退院前に確認したいチェックリスト
説明の仕上げに、次の項目を一緒に確認してみましょう。
受診先・受診日
- [ ] 医療機関名、診療科、受診場所が分かる
- [ ] 受診目的が分かる
- [ ] 年月日、曜日、受付時刻が分かる
- [ ] 検査や食事・服薬に関する指示を確認した
- [ ] 予約変更時の連絡先が分かる
持参物・通院の準備
- [ ] 持参物を医療機関の案内と照らし合わせた
- [ ] 必要な薬の情報や自宅での記録を確認した
- [ ] 移動手段や付き添いの必要性を確認した
- [ ] 患者さん本人が予定を説明できる
- [ ] 必要な家族や支援者にも情報が共有されている
すべての項目を機械的に埋めることが目的ではありません。患者さんが実際に受診できるかを考えながら、必要な部分を確認してくださいね。
実践ポイント:退院説明の場面を考えてみましょう
たとえば、退院後に二つの診療科を受診する患者さんが、「最初の受診は外科だったかな。薬を持って行けばいいんだよね」と話したとします。
予定を一度伝えてあると、「説明は済んでいる」と考えたくなるかもしれません。でも、受診先と持参物が混ざっている様子が気になります。そこで、二つの予定を診療科ごとに分けた一覧表を見てもらい、「最初に行くのはどこですか?」「そのときに持って行くものは何ですか?」と確認します。
患者さんが答えにくい場合は、表の書き方や説明の順番を見直します。説明を繰り返すだけでなく、予約票と表を一緒に確認し、必要なら家族にも同じ内容を伝えます。
この場面から考えたいのは、「説明をしたか」だけでは、患者さんが予定どおり動けるかまでは分からないということです。患者さんの言葉で確認することで、伝え方を整え直すきっかけが見つかります。
まとめ
退院後の通院説明では、受診先・受診日・持参物を一枚にまとめ、患者さん本人が説明できるか確かめることが大切です。
複数の受診がある場合は、診療科ごとに予定を分けましょう。予約票や退院時の案内と照らし合わせ、持参物や当日の指示は各医療機関の案内を優先してください。
最後に、「説明したか」だけで終わらず、「患者さんが予定を理解し、受診に向けて準備できるか」まで一緒に確認してみましょう。
FAQ
受診予定が複数ある場合、説明用紙は分けたほうがよいですか?
一枚の一覧表に、診療科ごとに分けて記載すると予定を比べやすくなります。患者さんが見づらい場合は、必要に応じて用紙の大きさや文字の配置を調整してください。
持参物は、看護師が一般的なリストを作って伝えればよいですか?
一般的な候補を参考にしつつ、実際には医療機関の案内を確認してください。持参物や受付方法は医療機関ごとに異なるためです。
患者さんが受診日を覚えられないときは、どうすればよいですか?
口頭で繰り返すだけでなく、一覧表への記載や家族・支援者への共有など、患者さんに合った方法を検討します。日付を覚えているかだけでなく、受診場所や移動手段も含めて準備できているか確認しましょう。
参考文献
- 「病棟看護師の退院支援の実践に影響する要因」J-STAGE掲載論文、2026年掲載情報。URL
- 「在宅療養に移行するための病院が行う『退院後訪問指導』の課題」J-STAGE掲載論文、2022年。URL
- 「病棟と外来の継続看護における退院サマリーに関する意識調査」J-STAGE掲載論文。URL
この記事の学習を深めるおすすめ書籍
今回の記事について、さらに理解を深めたい方におすすめの書籍を紹介します。
看護の現場ですぐに役立つ 看護記録の書き方
著者:大口祐矢
出版社:秀和システム
看護記録の基本からSOAPや電子カルテでの記録まで実践的に学べる本で、退院時の説明や退院サマリーの整理に役立ちます。
術後アセスメント・ケア ポケットBOOK
著者:慶應義塾大学病院看護部
出版社:照林社
術後の観察項目や評価スケール、合併症、ケアのポイントをコンパクトにまとめた本で、術後患者の退院説明や受診前のチェックに使いやすいです。
実習のきほんぜんぶガイド
著者:中村充浩
出版社:照林社
実習前の準備から患者とのコミュニケーション、情報収集、報告まで幅広く解説した本で、患者に分かりやすく退院後の通院を伝える技術を学びたい看護学生に適しています。
※本ページにはPRが含まれています。
実習記録、AIにちょっと手伝ってもらおう!
実習記録って、書き始めるまでが大変ですよね…😢
そんなときは、「AI看護学生 あいちゃん」を使ってみてください!
実習目標や看護計画など、あなたの「どうしよう…」を一緒に考えてくれます。
\ 看護学生なら無料!使ってみてね! /
LINEで友だち追加するだけ!
実習中の「ちょっと困った…」を、あいちゃんに相談してみよう😊


