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術前処置(剃毛の処理)の仕方と目的や看護

一般
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手術を受ける患者さんに行う術前処置。

いくつかある術前処置の中でも、今回は剃毛の処理の仕方や目的・看護ついて紹介します。


術前処置(剃毛の処理)の仕方と目的・看護

1.剃毛とは

剃毛ってなに?そもそもなんて読むの?

という疑問にお答えします。

剃毛は「ていもう」と読みます。毛を剃(そ)るという意味です。

手術を受ける患者さんの手術部位の毛を剃ることです。

 

2.剃毛の目的

剃毛をする目的は、一言でいえば感染予防です。

手術をするということは、たいていの場合、メスを使って皮膚を切開する必要があります。

切開部位にもし毛がわっさわっさと生い茂っていたら、

体内にもともとあるはずのない毛が入り込んでしまったり、

毛に付着していた細菌が体内に侵入することになります。

すると、細菌が繁殖し身体が感染してしまうということになりかねません。

そのため、剃毛をする必要性が出てくるのです。

3.剃毛の方法

準備するもの
  1. クリッパークリッパー
  2. はさみ
  3. 処置用シーツ
  4. バスタオル
  5. 清拭用タオル

 

剃毛の実際
  1. 予定術式、除毛範囲を確認する。
  2. 患者に剃毛の必要性、範囲を説明する。
  3. プライバシーを守るためカーテンを引く。
  4. 剃毛部位の下に処置用シーツを敷く。
  5. 患者の羞恥心や保温に留意し、露出部位は最小限にし、他はバスタオルなどで覆う。
  6. 長い毛はあらかじめはさみで切っておく。
  7. 電気バリカンのプレード面を皮膚に対して15~30度くらいの角度に当て剃毛する。皮膚は伸展させ、毛の流れに逆らって剃毛する。
  8. 剃毛残しがないかを確認し、剃毛部位を清拭する。
  9. 患者に終了したことを説明し、後始末をする。
観察点
  • 傷、炎症、湿疹の有無など皮膚の状悪を観察する。
  • 手術に対する不安が大きい患者は、精神状悪を観察し、不安を和らげる機会でもある。
注意事項
  • クリッパーの刃は、感染防止のために使い捨てとする。
  • 皮膚が湿潤していると刃のすべりが悪くなり剃り残しができるため、乾いた状態で行う。
  • 陰部の剃毛時は、患者の羞恥心に配慮する。
  • 頭部の剃毛は、特に女性の場合、動揺が大きいので、十分な説明が必要である。

4.剃毛は本当はやらない方が良い?

最近では剃毛を実施しない病院も出てきています。

というのも、剃毛は、皮膚を損傷しやすく、目に見えない小さな切り傷を多く作ると言われています。

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この切り傷の中に細菌が進入し、時間経過とともに細菌が増え感染の危険性が増します。

また、剃毛を行わなくても術後の創感染の発生率に差はなかったとする研究もあります。

さらに、剃毛しなくても消毒薬の消毒効果は落ちなかったことも確認されています。

米国の感染CDC(疾病予防管理センター)という世界の感染対策の基準となる機関は、

『手術を妨げない限り剃毛をしてはならない。剃毛が必要な場合は、剃刀や脱毛剤を使用せず、電気剃刀を使用』と勧告しています。

以上のことから、手術の際に必ずしも剃毛は必要とはいえないという考えが広がっています。

ユウのアドバイス

術前処置として剃毛は広く一般的に広まっています。感染予防の観点から必要だと言われていますが、最新の研究では剃毛の必要性に疑問を呈しているということも覚えておいてくださいね。看護も日進月歩で研究が進んでいると意識してくださいね。((ヾ(*´・ω・)ノ゙))

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