何かあったら、とりあえず測っとくもの。
そう、それは 血圧
ラウンド時、オペ前後、転倒時、状態が変化したとき、
何かおかしいと感じた時などなど
たぶん、これが一番よく測るものでしょう。(`・ω・´)
血圧について
1.血圧とは
血圧とは、
動脈内から押し出された血液が血管を通る際の圧力
のことです
2.血圧の種類
血圧を測るときには2つの指標があります。
それは、最大値と最小値です。
収縮期血圧 (最大血圧で、Systolic Blood Pressure=SBPともいう)
拡張期血圧 (最小血圧で、Diastolic Blood Pressure=DBPともいう)
収縮期と拡張期を混同しないように気を付けましょうね!
3.基準値
血圧には基準値があります。
次の図を参考にしてください。
収縮期血圧と拡張期血圧が両方とも青い四角の中に入っていれば
おおよそ問題はないといえます。(SBPが100mmHg以下は低血圧といわれる)
4.測定の仕方
血圧測定の正しいやり方を覚えておきましょう!
①聴診器のイヤーチップを耳に正しい方向に入れます ハの字の向きです。
装着するとこうなります。
これを間違えると音がすっごく小さくなるので気を付けてくださいね!
②はじめて測定する場合は 触診法で最高血圧(収縮期血圧)の値を 測定します。
聴診法でどこまで加圧したらいいか 目安がわかります。
③上腕動脈を探してから マンシェットを巻きます
(キツくなり過ぎないように、指2本程度が入るゆとりを持たせます)
上腕動脈の位置は、下図を参照。
④加圧していきます。
途中からドクッドクッと聞こえ始めるのが、コロトコフ音というもの。
どんどん加圧していって、 音が聞こえなくなったあたりから
さらに、 20mmHg くらい加圧します
⑤減圧していきます。
減圧する時はゆっくりやりましょう!
速すぎると、 、あれ?コロトコフ音聞こえなかった。。となります。
⑥報告の時は単位もつけましょう!
看護師さん達は、「血圧は120の85です」って言っていますが、
学生はしっかりと
単位(mmHg:ミリメートルエイチジーやミリメートル水銀柱といいます)を
付けて報告しましょう。
ユウは技術演習の実技テストで、
先生に報告する時に単位が無かったから再試験となりましたよ。。。(+o+)
ユウのアドバイス
学生の実習期間中、患者さんの血圧を測るときは水銀血圧計ですよね。
看護師さんが使うデジタルの血圧計だったら、ソッコーで測れるのに
なんで学生はこんな面倒な水銀なんや!ヽ(`Д´#)ノ
っていう共通した思いは学生あるあるですよね。
意識レベルが落ちてきた患者さんだと、デジタルの血圧計では測れないことがあります。
そういうときは、水銀血圧計の出番なのでときに病棟の看護師も使ったりしますよ。
なので、水銀血圧計の測定方法はしっかり覚えておきましょうね!゚+.゚(*´∀`)b゚+.゚
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コメント
初めまして。自分はPTを目指す学生ですが水銀で血圧を測る意味がわかりません。このページでレベルとありましたがそれはなんでしょうか?教えていただければ幸いです。
ご質問ありがとうございます。レベルとは「意識レベル」のことです。(記事内の文章を修正いたしました)
臨床では、デジタルの血圧計を使うのが一般的です。デジタル血圧計の方が、速いし効率よく検温ができますからね。
しかし、正確さの面では水銀血圧計には劣ります。
また、全身状態の悪化により、脈圧が極端に弱くなるとデジタル血圧計では測定できなくなることがあります。そうしたときは、水銀血圧計であれば測定できます。
つまり、患者さんが(ほとんど)どんな状態であっても測定できるのは水銀血圧計です。
測定に時間と手間はかかりますが、正確さと柔軟性においてはデジタル血圧計よりも秀でているので、学生時分にはこちらで測定することを推奨しているのでしょう。