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筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは

神経内科
この記事は約3分で読めます。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)って知っていますか?

最近、「僕のいた時間」というドラマが人気です。

三浦春馬が主人公で、多部未華子がその彼女として出演しています。

公式サイトはこちら

⇒ 「僕のいた時間」

三浦春馬さん演じる主人公、澤田拓人が発症するのが

ALS(amyotrophic lateral sclerosis 筋萎縮性側索硬化症)です。

難病(原因不明で治療方法未確立であり、

さらに、後遺症を残すおそれが少なくない疾病)と言われ

現在(2014年1月)、日本で難治性疾患克服研究事業として取り上げられている

全130疾患のうちの一つです。

 

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、

身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性する病気です。

変性というのは、分かりやすく言うと

神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が

徐々に壊れていってしまう状態をいい、

そうすると神経の命令が伝わらなくなって筋肉がだんだん縮み、力がなくなります。

しかも、ALSは進行性の病気で、今のところ原因が分かっていないため、

有効な治療法がほとんどない予後不良の疾患と考えられています。

 

例えば、仲の良い友達と一緒にランチに行ったとします。

友達と芸能人やファッションの話をしながら、美味しいパスタを食べる。

何気ないことですが、このとき脳では「口や手を動かしたい」と無意識に指令を出しています。

頭の中の運動神経細胞(上位ニューロン)から

その命令が神経線維を伝わって下りてきて(この線維の束を錐体路といいます)、

脳幹あるいは脊髄にある前角細胞で乗り換えて

次の神経細胞(下位ニューロン)に命令を伝えます。

そしてこの命令は実際に口や手につながっている

下位ニューロンの神経線維を伝わって行き、筋肉に到達します。

こうして、「しゃべる」、「手を動かす」という行動を行っているのです。

 

次の図1を見ながら、続きを読んでください。

als_image

(引用元:一般社団法人 日本ALS協会)

 

ALSで障害される場所は、命令の乗り換えの場所(前角細胞)から始まる

下位ニューロンと、脳から下りてくる上位ニューロンの両方です。

両方が障害されると、結果的に筋肉を動かすことが出来なくなってしまいます。

 

したがって、ALSは筋肉自身の病気ではないし、

手足につながっている細かい神経の病気でもありません。

主に脊髄と脳の運動神経が変性し、脱落するために起こるものです。

その結果、手が握れなくなる、舌がしわしわになって呂律が回りにくい、

飲み込みにくい、立ち上がりにくい、歩きにくいなどという症状から始まり、

徐々に手足が痩せていくことになります。

もっと詳しく知りたい方は日本ALS協会公式ホームページへ。

 

難病をテーマに、生きる意味について考えてしまいます。

私の勤める病棟にもALSの患者さんがいるので

このドラマを観ると、患者さんって

最初はこんな気持ちだったのかなと考えてしまいます。

そうすると、自然と涙が出そうになります。

 

自分のことが徐々に出来なくなっていく。

それなのに、画期的な治療法がなく、進行を止められない。

結局、自分一人ではどうしようもなくて周りの助けが必要不可欠になる。

生きる意味ってなんだろうと思わざるをえないですね。

三浦くんと多部ちゃんの今後の関係も気になるし、

見逃せないドラマです。

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poti3

 

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