在宅の問題は、年々重要性を増しています。
特に、口腔ケアと“かいせん”は超重要ポイント!
ところで、「かいせん」ってなにか分かりますか?
電話回線?ミッドウェー海戦?違う違う。
その答えは・・・
在宅の基本的生活への援助
1.口の中は結構汚い
- 経管栄養の患者さんは口から食べないから、歯磨きはいらない!なんて思ってはいけませんよ。経管栄養の場合は、経口摂取をしないため唾液分泌が減り、口腔内の清掃が行われにくくなります。また、乾燥して傷つきやすくなるなどして炎症が起こりやすくなり、細菌が繁殖しやすくなります。
- 口の中が乾燥すると、舌苔ができることがあります。そういう場合は、柔らかい歯ブラシで除去しましょう。
2.嚥下も筋肉
- 食べ物を飲み込むためにも喉や舌の筋肉を使います。口から食べれない患者さんはその筋肉が衰えていきます。その結果、食べ物を飲み込みにくくなり、嚥下障害を生じるのです。嚥下障害がある場合、食事の前に口唇や舌、肩や首などを動かすなどの嚥下体操をしておくとムセにくくなり、嚥下しやすくなります。
2.在宅患者さんの排泄
- 高齢になると、尿意を訴えられず失禁してしまう方も多いです。そういう方の排泄は、基本的にオムツ内失禁です。
- 尿意は伝えられるが、腰が上がらない場合、差し込み便器やポータブルトイレは不向きであり、安楽尿器や自動採尿器などが適しています。
3.疥癬(かいせん)ってなに?
- 疥癬(かいせん)はヒゼンダニがというダニが皮膚に寄生し、感染します。感染経路としては、肌と肌との直接感染が主体です。
- ヒゼンダニは16℃以下で動かなくなり、50℃以上のところに10分いただけで死滅します。乾燥にも弱いです。
- 角化型疥癬が集団発生したら、その感染力は大きいので、全職員と全利用者の皮膚科検診を行う必要があります。
- 疥癬治療のための軟膏は全身に塗ります。ダニはあちこちに逃げ回る習性があるからです。
- 疥癬の患者にステロイドは禁忌です。余計悪化してしまう危険があります。
- ちなみに病院で疥癬患者さんがみられると、個室隔離、ガウン、手袋装着、寝衣は落屑が飛び散らないように袋に入れて、ベッドシーツは頻回の交換をする、退室時には部屋を消毒するなど、万全の感染隔離体制をとるので、結構大変です^^;
ユウから学生へアドバイス
国家試験で、結構問われるのが口腔ケアの問題。
「食べないから口腔ケアは必要ない」という誤選択枝は頻出です。
あと、疥癬(かいせん)も大事なポイントですよ!
在宅で生活している患者さんには身近な問題なので、しっかり覚えておきましょう!
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