看護学生の頃、苦手だったもののひとつに
点滴の滴下数を求めなさい という問題がありました。
実は、この問題が超簡単に解けてしまう公式があるのです。
ただ当てはめるだけの公式を今回はご紹介します。
点滴の滴下数を計算する公式
1.滴下数の計算とは
看護業務で必ずやることの一つに点滴の滴下があります。
医師から処方された点滴を患者さんに投与する際に、
看護師が滴下速度を計算して投与します。
そのため、看護師になるために
看護師国家試験の勉強をする上で、
必ず解けるようにならなければいけない問題です。
いわゆる 必修問題 のうちのひとつです。
さて、苦手とする人も多いこの点滴の滴下数を計算する問題ですが
実は、当てはめるだけで簡単に解ける公式があるのです。
2.はじきの問題
あなたは、「はじきの公式」は知っていますか?
小学校の頃、算数の時間で習ったことでしょう。
はやさ・じかん・きょり を求める際に、求めたいものを隠して計算するというものです。
こんな図、見覚えありませんか?
この公式ってすごく便利で簡単なんですよね。
だから、こんな感じで点滴の滴下数も求められないのかなぁ
なんて考えていたら発見しちゃいました!
3.点滴の滴下数の公式
上の図で示したような、はじきの公式のように
点滴の滴下数を計算する図を作成するとこのようになります。
は→じ→き の要領でゴロ合わせで覚えるとすると
敵が数(てきかすう) 時間(じかん) 利用(りょう)した
となります。
敵ってだれ?何を利用したの?というツッコミはご想像におまかせします。
自分が覚えやすいように解釈してください。
ゴロ合わせなので、なんとなく文章になっていて覚えやすければいいのです。
この公式に当てはめるだけで、
1分間に何滴落とすのか、何時間で落とすのか、どれだけ落とすのか
というのが一発で分かります。
公式を使うときの注意点
公式を上手に使うために、いくつかの注意点があります。
1.単位に注目して欲しいのですが、この公式で使うのは(分)です。
大概の問題で問われるのは、滴下数です。
この公式で求められるものは、1分間の滴下数になります。
問題によって、10秒の滴下数や30秒の滴下数など異なりますが、
1分間の滴下数を求めてから計算してください。
2.滴下時間も(分)です。
大概の問題では、「〇時間で滴下する~」なんて書いてありますが
これを分に直してから計算してください。
3.小児用輸液ルートの場合は、量×60になります。
小児用輸液ルートの場合の公式はこちら
見てもらうと分かるように、成人用とほとんど変わりありません。
量のところが、「量×60」となっていることだけ注意してください。
以上の3つのポイントを押さえてもらえれば、
もう点滴の滴下数を計算する問題は恐くありません!
では、実践問題に行ってみましょう。
4.実践問題
国家試験過去問題
第101回
点滴静脈内注射750mL/5時間の指示があった。20滴で約1mLの輸液セットを使用した場合、1分間の滴下数はどれか。
1. 25
2. 50
3. 75
4. 100
ここで、先ほどの公式を使いましょう。
1分間の滴下数=750mL×20 (量×20) ÷ 5×60 (時間を分で表す)=15000 ÷ 300=50
というわけで、選択肢2 の50が正解になります。
第102回
点滴静脈内注射1,800mL/日を行う。一般用輸液セット(20滴≒1mL)を使用した場合、1分間の滴下数はどれか。
1. 19滴
2. 25滴
3. 50滴
4. 75滴
同様に、公式に当てはめてみましょう。
1分間の滴下数=1800×20 ÷ 24×60(1日は24時間、さらに分に直す)=36000 ÷ 1440=25
というわけで、選択枝2の25滴が正解になります。
【応用問題】
小児用ルートを使用して、●●輸液500ml×3本を、24時間で投与する。
10秒間の滴下数はいくつか?
この問題も、公式に当てはめてみましょう。
1分間の滴下数=500×3×60(小児用) ÷ 24×60 =90000 ÷ 1440=62.5
ここで求めるものは、10秒の滴下数なので、さらに62.5 ÷ 6=約10滴 となります。
ユウのアドバイス
いかがだったでしょうか?これでもう滴下数の計算問題は恐くありませんね!
「敵が数時間利用した」 というのを何度も口ずさんで暗記しちゃってくださいねー!ヾ(ω` )/がんばれー
コメント
助かります
ありがとうございます。