「尿を破棄しました!」
臨床の現場でよく使われる言葉ですが、なにか違和感を感じませんか?
7割のナースが違和感を感じていないのには問題が・・・
その理由は続きから!
破棄と廃棄のちがい
1.破棄
現場でよく使われる言葉に、破棄があります。
「尿を破棄する」とか「シリンジを破棄する」、「書類を破棄する」と言われたりします。
でも、ちょっと待ってください!!
あるアンケート調査で次のようになりました。
Q.尿を捨てることを何と言いますか?
尿を破棄する:■■■■■■■ 7割
尿を廃棄する:■■■ 3割
なんと、7割のナースが尿を破棄すると言っていますが、
3割のナースは、尿を廃棄すると言っています。
さて、ここで疑問になるのが「破棄」と「廃棄」の違い。
いったいどう違うのでしょうか?
2.破棄と廃棄
破棄と廃棄の違い
どちらも捨てるという意味では共通ですが、その違いは
破棄(はき) :ビリビリにして、ぽーい
廃棄(はいき):そのまま、ぽーい
ということです。
破棄は「破り捨てる」という意味なので、原形をとどめない状態で捨てることです。
廃棄は、原形をとどめたまま捨てることです。
これさえわかれば、
尿はどっち?シリンジはどっち?書類はどっち? というのがわかりますよね。
3.尿は廃棄するもの
尿は廃棄するものです
ビリビリにして、ぽーいができませんからね!
シリンジも廃棄するもの
そのまま、ぽーいでしょ?
書類は破棄するものでもあるし、廃棄するものでもある
ビリビリにしてぽーいでも、そのままぽーいもできますからね!
4.ぽーい
ぽーいのイメージが湧かないという方へ、
小栗旬さんから分かりやすい説明がありますのでご覧ください。
ユウのホンネ
破棄と廃棄って、全然意味が違いますよ。職場でも「それって、破棄じゃなくて廃棄でしょ?」と指摘すると、「も~ぅ、細かい」なんて言わることもあります。正しい日本語を使うことって悪いことかなぁ、と落ち込むこともありますが、私は悪くないはず。強く生きろ、私。